1/19 (日)
昨夜は家族団欒で夕飯を済ま21時には全員就寝した。
妻はいつも通り5時に起き、続いて私も起床。
太郎はゆっくり寝かせてやるために起きてくるまで妻と話し合う。
充足感というのか、達成感なのか正体は分からないが一段落ついたというより、やりきったような雰囲気がお互いに心の中に漂っていた。
やがて太郎も起き、リビングに降りてくる。
いつもと変わらぬ日曜日。
ただしいつもの勉強や試験の話などは一切出ずに、学校の話や他愛無い話で朝食を済ます。
そして間もなく運命の発表の時間だ。
受験番号やパスワードなどは妻しか知らないので妻のスマホから接続してもらった。
『合格』の文字を見た妻が叫んだ。
やったー、受かった!と。
太郎も勇んで画面を覗き込む。
おっしゃ!受かった!と、
合否であまり感情を見せなかった太郎も高揚している。
最後に私が見せてもらうと確かに合格していた。
塾に薦められただけで、学校説明会にもろくに行かず、
そもそも通う気も無い学校。
それなのになんでこんなに嬉しくなるのだろう。
それは多分A 日程の不合格に起因しているのではと思う。
過去問ではきちんと点は取れていた。
一冊しか買ってないが、A B日程は一周し終え東大や難関大の問題もやってみた。
どれもそれなりの点数は取れていた。
本人も親も塾側も合格を疑っていなかった。
なのに不合格。
緊張していたとか言っても所詮は明らかな実力不足。
合格を勝ち取った他の人は太郎以上に頑張ったのだろう。
ただ、不合格を喰らってスイッチが入ったのだろう。
親から見ても明らかに勉強に対する姿勢が違っていたのだ。
あれだけ頑張ったのでAだのBだの東大なんかは関係ない。
逃げずに立ち向かって合格した太郎が一回り成長してくれたと感じた。
午後になると同時に塾に出向かせて塾長に直接会って合格の報告をさせたところ、非常に喜んでくれたらしい。
やはり電話だけの報告よりも自分の口で言わせた方が数段喜びが共有できたみたいだ。