仮想通貨で中学受験

50過ぎ❨中卒❩トラック運転手が一人息子の私立中学に向けた学費を仮想通貨で捻出を試みるブログです。

怪しい会社 その8


それから数ヶ月経った頃、出発前に事務所で待機していたら地味なスーツ姿の男が数人やって来たのだ。
私らの着ている派手めのスーツでは無いから、すぐに部外者だと分かった。
それは警察の人間で戸塚警察の刑事だった。
刑事『所長の鈴木さん、いますか?』

所長『はい、私ですが』

刑事『そちらの従業員、石田さんが起こした、昭和◎◎年×月×日の暴行事件の事で参りました』

所長『はい』

刑事『それと裁判所より捜索差押許可状が出ているのでこれより着手致します。
従業員の方はこの部屋から出ないで下さい、それと電話が鳴っても応答しないで下さい』

なんだか目の前の出来事は刑事ドラマでも観ているようだか、これは間違い無く現実だ。

最初は「ガザ入れかよ」とか「俺たち関係ねえし」や「腹へったな~飯喰っとけば良かった」などと軽口叩いていた輩も時間の経過と捜査員の数、押収物の多さから事の重大性に気付き出して段々皆が無口になっていった。
どうやら鈴木が男性相手に商売をしてチケットを売ったら、その男性が使えないチケットを売りつけられたと憤慨して地元の悪そうな仲間を連れて後日仕返しにやって来たらしい。

しかし私達はこのようなトラブル回避の為に同じ土地には10日ほどあけて営業するのだが、相手方は執念深く毎日販売員を確認していたらしい。

運悪く再び出くわしトラブルになったらしいのだ。

私とは班が違うしその場に居合わせたわけでもないのでわからないのだが、返金トラブルの末に手を出してしまったらしい。