そんな訳で新聞作りをクリアすれば太郎の目標は達成できそうだ。そこで図書館に足を運び、新聞の作り方に関する書籍に目を通してみたが、これといって適当な本が見当たらない。そこで図書館司書の方に聞いて探してもらったが、そもそもそんな分野の本自体無いのかも知れない。
一所懸命探して一冊だけ見つけてくれたのが『新聞記者の仕事の本』。中身をパラパラめくって見たが、記事の書き方や新聞の出来るまでが主に書かれた本なのでパス。
すると司書さんが
「確か四年生の教科書に載っていますよ」
と教えて頂いたので図書館にある教科書を見ると載っているではないか！
そこでふと思ったのだが、『三年生までは国語の教科書の音読で毎日太郎の教科書を見ていたのだ。しかし四年生になって教科書の音読も聴かなくなったんだなー』と思うと子供の成長って本当に早いものだと実感する。
小学一年生から毎日音読を聞いていたのに、いつの間にか無くなってしまい、しかもそれすら忘れてしまうほど毎日忙しく過ごしていた事に気が付いたら何だか目頭が熱くなってきた。
